活動記録-2014年(平成26年)

ボランティア交流会を行いました

10月25日(土)、長岡市資料整理ボランティアは、十日町市古文書整理ボランティアとの交流会を行いました。

交流会では、企画展「災害と復興をかたりつぐ」を見学し、中越大震災をきっかけに発足したボランティア団体同士として、これまでの活動を振り返り、今後の活動について意見交換を行いました。

また、十日町市古文書整理ボランティア事務局・高橋由美子氏によるミニ講演「十日町市古文書整理ボランティア10年のあゆみ」を聞き、国立国会図書館東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」の検索デモンストレーションに参加しました。

資料整理ボランティアの「今まで」と「これから」を考える、有意義な時間を共有することができました。

 

中越大震災10周年企画展開催

長岡市立中央図書館2階美術センターにて、中越大震災10周年企画展「災害と復興をかたりつぐ」が始まりました。

21日に行われた開場式には、資料所蔵者、資料整理ボランティアメンバーや一般市民の方々など多くの方々が参加しました。

26日(日)(13:00~17:00)には、(リレー講演会「災害史に学ぶ」第12回)シンポジウム「災害と復興をかたりつぐ」も行います。

ワンポイント展示解説や誰でも体験できるボランティア活動なども行っています。

皆様お誘い合わせの上、ぜひ足をお運びください!

 中越大震災10周年企画展「災害と復興をかたりつぐ」チラシを見る.pdf


 

リレー講演会「災害史に学ぶ」第11回

第11回講演会は、川口公民館を会場に、「越後川口みらい会議」の第1部「基調講演」として開催しました。

講師は国立民族学博物館准教授の林勲男さん、演題は「災害の記憶・記録をいかに未来に伝えるか~世界の被災地での試み~」です。

林さんは、中越大震災発生後に川口地域の荒谷集落、木沢集落との交流を深め、『前へ-震度7に克つ-2004.10.23新潟県中越大震災 川口町木沢・峠地区の記録』(発行:フレンドシップ木沢)の編集にも協力されています。

講演会では、林さんが社会人類学の視点から研究する、国内外の震災からの復興や災害経験を伝える取り組みについてお話いただきました。

特に東日本大震災以前に発生した東北地方の津波災害に関する石碑の紹介は、先人たちが残したメッセージの重要性を知ることでき、興味深い内容でした。

 

リレー講演会「災害史に学ぶ」第10回

第10回講演会は、さいわいプラザ内の長岡市中央公民館にて開催しました。

講師は長岡市立科学博物館長の小熊博史さん、演題は「震災と博物館~考古資料の被災と復旧~」です。

科学博物館開館記念特別展3「中越地震特集展」と連携しての開催です。

10年前の中越大震災では、博物館に展示している考古遺物や文化財に指定されている遺跡が大きな被害を受けました。

講演会では、当時の被災状況を振り返りながら、復旧に向けた取り組みを紹介。

「災害対応の経験・教訓を今後の博物館の防災・減災に結び付けてほしい」と願う講師のメッセージが印象に残りました。

文化財保護行政の現場を垣間見ることができる、貴重な講演会となりました。

 

リレー講演会「災害史に学ぶ」第9回

第9回講演会は、新潟県立歴史博物館にて開催しました。

講師は阿賀野市立吉田東伍記念博物館長の渡辺史生さん、演題は「災害史研究のパイオニア吉田東伍~わが国初の「貞観地震・津波」(869年)研究が提起したもの~」です。

吉田東伍(1864‐1918)は現在の阿賀野市に生まれ、『大日本地名辞書』を独力で編纂した「日本歴史地理学のパイオニア」として知られています。

明治39年(1906)、吉田東伍は千百年前に古代東北を襲った「貞観地震・津波」をテーマに研究論文を発表します。

「貞観地震・津波」は、東日本大震災との類似性が指摘され、東伍の論文は、災害史研究の先駆としての再評価が高まっています。

また、『大日本地名辞書』の中にも、数多くの自然災害に関する記録が多数掲載されているそうです。

吉田東伍がライフワークとした災害史研究。

その重要性を改めて知る講演会となりました。

なお、阿賀野市立吉田東伍記念博物館友の会のホームページでは、吉田東伍の「貞観地震・津波」に関する論文を閲覧することができます。


吉田東伍記念博物館友の会通信(外部サイト)