リレー講演会「災害史に学ぶ」第9回

第9回講演会は、新潟県立歴史博物館にて開催しました。

講師は阿賀野市立吉田東伍記念博物館長の渡辺史生さん、演題は「災害史研究のパイオニア吉田東伍~わが国初の「貞観地震・津波」(869年)研究が提起したもの~」です。

吉田東伍(1864‐1918)は現在の阿賀野市に生まれ、『大日本地名辞書』を独力で編纂した「日本歴史地理学のパイオニア」として知られています。

明治39年(1906)、吉田東伍は千百年前に古代東北を襲った「貞観地震・津波」をテーマに研究論文を発表します。

「貞観地震・津波」は、東日本大震災との類似性が指摘され、東伍の論文は、災害史研究の先駆としての再評価が高まっています。

また、『大日本地名辞書』の中にも、数多くの自然災害に関する記録が多数掲載されているそうです。

吉田東伍がライフワークとした災害史研究。

その重要性を改めて知る講演会となりました。

なお、阿賀野市立吉田東伍記念博物館友の会のホームページでは、吉田東伍の「貞観地震・津波」に関する論文を閲覧することができます。


吉田東伍記念博物館友の会通信(外部サイト)