2023年8月の記事一覧

資料の中の戦争(2)

こんにちは。
子馬です。
後日譚です。

資料の整理をしながら、子馬はずっと
広島市大手町で仕事をしていた秀夫の両親が心配でした。
そこで
受託の手続きをするときに、所蔵者に尋ねてみたのです。

両親はその後、広島市を離れて無事でした。
安心した子馬は、何気なく尋ねました。
「秀夫さんはどうしました?」

秀夫はその後、出征し、
帰還することはありませんでした。

資料の中の戦争

こんにちは。
子馬です。
久しぶりに資料の紹介をします。

R0224「三島郡河辺村庄屋吉川家文書」は
明治時代に三島郡長をつとめた吉川庄蔵家の文書です。

その中に
昭和15年に大阪の三和銀行に入社した吉川秀夫と、
広島市大手町で仕事をしていた両親との往復書簡が残っています。
両親は息子の新生活を気遣い、手紙を送っています。

秀夫の書き損じた書簡も混じっています。
顧客宛てのものを、納得するまで書き直しているのです。
銀行の業務について提案する書簡もあります。
仕事ぶりから、秀夫の人柄がうかがえますね。

これらは昭和15年までのものしかありません。
広島市大手町は、原爆ドームのあるところ。
秀夫の両親は無事だったのかな。
秀夫はその後、どうしたかな。

子馬は心配になりました。

  父から息子へ「注意事項」(仕事の心得30か条)