<解説>
「笠輪勝太郎文庫」は元長岡市助役・笠輪勝太郎の旧蔵書である。
昭和62(1987)年に長岡市立中央図書館に寄贈され、約1,500点の図書資料を所蔵する。
笠輪勝太郎は明治37(1904)年11月生まれ。
長岡市職員時代より歴史方面(特に郷土史)に関心を寄せ、退職後は長岡郷土史研究会会長として活躍した。
『長岡郷土史』誌には長岡市蔵王の歴史や長岡空襲に関する論稿を寄せている。
特に長岡空襲の戦災殉難者名簿の作成には心血を注ぎ、『長岡の空襲』発刊に際しては編集委員会総括監修をつとめた。
『地平線』編集人など、その活動は多岐にわたり、長岡の郷土文化発展に寄与した。
平成3(1991)年2月10日没。
今回公開する図書資料は歴史(郷土史)・文学・美術に関するものが多く、笠輪勝太郎の幅広い文化活動の跡をたどることができる。
なお、文書資料室(長岡市立互尊文庫内)では「笠輪勝太郎家文書」として市政・社会資料や原稿等を所蔵・公開しており、本文庫と合わせて活用を待っている。
<参考文献>
•笠輪勝太郎「蔵王堂城とその城下町について」(『長岡郷土史』8、長岡郷土史研究会、1969年)
•『長岡の空襲』(長岡市、1987年)
•「笠輪勝太郎先生を悼む」(『長岡郷土史』28、1991年、長岡郷土史研究会)