「見ることと見られること」「パブリックとプライベート」の関係性をテーマに、”普通の暮らし”の中に新たな眼差しを開くきっかけを生み出すプロジェクトを、多様なアプローチで試みてきた池田光宏。本展はこうした池田の活動の一端をご紹介する展覧会です。建物の窓に人影の映像を投影し、日常のドラマ性を浮かび上がらせるインスタレーション<by the Window>や、個人の住宅の門扉に設置した葉っぱの形の黒板を使って、住人自身にその日の夕飯のメニューを公開してもらう<青葉食堂>。さらに、栃尾・長岡地域の人々の住宅や店舗にさりげなく置かれた絵画や工芸品などを撮影し、架空の展覧会を想定したバナーを制作する<BGAプロジェクト>など。いずれも、池田のプロジェクトは日常を舞台に、他者との関わりの中から生み出されています。 『きっとそれも誰かの仕業』というタイトルが示すように、作品の向こう側に未知なる「誰か」の気配を感じ取りながらご鑑賞ください。